病院長挨拶

院長

船橋中央病院院長の山口武人(やまぐちたけと)と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

当院は昭和24年に社会保険病院として開院し、その後診療科数、病床数を増加させ発展してまいりました。平成26年に独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)に移行し、現在登録ベッド数399床、18診療科にて、船橋市の地域中核病院として診療を行っております。

 令和も4年目に入りましたが、新型コロナのパンデミックはなかなか収まりそうにありません。いつになったら元の生活に戻れるかと、不安な日々がまだ続いています。当院では感染拡大の初期に専門病棟を設け患者さんを受け入れてきましたが、それからもう2年以上経ちました。この間、延べ五百数十名の患者さんの治療を行ってきました。はじめは手探りだった治療法もガイドラインなどが示されたこともあり、徐々に洗練されてきました。新型コロナ感染症の対応としては現在のところ、ほぼ万全の体制ができたものと自負しています。今後感染状況がどのようになるか予断は許しませんが、地域の皆様に安心していただけるよう、これからも病院一丸となって対応してまいります。

 今年度は、2年に一度の診療報酬改定が行われました。改定内容を見ると、新型コロナ感染症の影響がかなり反映されているように見受けられます。すなわち、感染症対策、救急医療対応やその体制整備に対する新たな算定項目が追加されています。また、紹介状なしでの受診に対する患者負担を大きくするなど、外来機能の明確化と医療機関の連携推進が進められています。当院は周産期センターの高度急性期医療と通常診療における質の高い二次救急医療を維持するとともに、今後医療連携をさらに進めるために紹介患者さんを中心とした外来診療に転換して行く方針です。そのためには地域のクリニック、診療所の先生方と密に連携し、患者さんのご紹介や逆紹介と急変時などの受け入れをスムーズに行うことが重要と考えております。また、従来の地域連携室、入退院センター、患者相談室を一体化した患者サポートセンターを新設し、患者さんが現在よりも利用しやすい環境をご用意する予定です。一方、令和元年に創設した地域包括ケア病棟は新型コロナの対応のため、1年以上閉鎖せざるを得ませんでした。現時点では半分の規模の18床を稼働させておりますが、地域における回復期医療のご要望にお応えできるよう早急にフル稼動する予定です。

 病院建物と設備の老朽化では、ご利用される患者の皆様、ご家族に大変なご不便をおかけしております。新病院建設にはまだ時間がかかる予想であり心苦しい限りではありますが、本年度中には方向性を明らかにしたいと思っております。何卒、ご理解とご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

船橋中央病院院長 山口 武人

       令和4年 6月 2日現在